連合調べ、選考時の不当/不快な経験など<下> 

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■ワークルールの知識
・応募者の3人に1人は「労働条件の明示義務を知らない」
・「時間外労働の割増率」や「時間外労働に協定が必要」の認知率は4人に1人以下の割合
・「男性も育休取得可」認知率は女性7割強、男性5割、「子どもが1歳まで育休可」は女性5割強、男性3割弱
 労働基準法など、様々な法律によって労働者の立場が守られているが、若者を使い捨てにするブラック企業から身を守るうえで、これらの知識は有用なものばかりだ。そこで、労働に関する権利やルールを把握しているか聞いたところ、3人に1人の割合でこのルールを知らないこととなった。次いで、「育児休業は男性も取得できること」60.8%、「セクシュアルハラスメント(セクハラ)は女性だけでなく、男性も対策の対象となること」56.7%、「会社が、労働者に、支払う賃金(給料)の最低額(最低賃金)が法律で決められていること」54.5%が続いた。

 
 他方、時間外労働に関する権利やルールを知っている割合は下位となり「会社が、労働者に時間外労働(残業など)をさせる場合には、事前に協定を締結しなければならないこと」は24.5%、「時間外労働・休日労働の割増率」は23.4%と、それぞれ4人に1人以下(25%以下)の割合となっている。また、産休・育休やセクハラに関連する項目では、男女間で認知率に開きがみられ、「育児休業は男性も取得できること」は女性72.4%、男性49.2%(以下同順)、「セクシュアルハラスメント(セクハラ)は女性だけでなく、男性も対策の対象となること」は69.4%、44.0%、「子どもが1歳になるまで、育児休業を取得することができること」は53.8%、26.0%、「出産を予定している女性労働者は産前6週間(双子以上の場合は14週間)、休業することができること」は43.4%、21.2%となり、いずれも男性の方が認知率は低くなった。
 
■選考時の不当な扱い・不快な経験
・「学歴で不当な選考を受けた」3割弱、「容姿」では1割強
・就活時の不快な経験「採用担当の態度」3割強、「サイレントお祈り」3割、「就活サイトのエントリー煽り」2割
・応募者に不快な思いをさせる採用担当者の態度「高圧的」「やる気がない」「いい加減な受け応え」
「ため息」や「ほおづえ」、「舌打ち」経験者も
 就職活動で不快な思いをした経験について聞いたところ、「採用担当者の態度」が33.2%、「不採用であった場合に一切連絡が来ない“サイレントお祈り”」が31.0%、「就職活動情報サイトのエントリー煽り」が20.8%で続きました。何らかの不快な思いをした経験がある割合は65.0%となっている。
 続いて、採用担当者の態度で不快な思いをした方(332名)に、採用担当者のどのような態度で不快な思いをしたか聞いたところ、「高圧的な態度だった」が63.3%、「やる気のない態度だった」が47.0%、「いいかげんな受け応えをされた」が40.7%で続いた。応募者に対して誠実さに欠ける態度が上位となった。そのほか、「ため息をつかれた」13.3%や「ほおづえをつかれた」10.5%、「舌打ちをされた」7.5%など、礼を失した対応をされた経験がある方もみられた。
 

■就職差別につながる不適切な質問
・就職差別につながる質問が横行 「本籍・出生地聞かれた」3割強、「家族に関すること聞かれた」は4割、「人生観・生活信条聞かれた」「尊敬する人物聞かれた」3割強、「購買新聞」1割、「愛読書」2割弱
・「結婚・出産後の就業意向を聞かれた」女性では3割弱
 採用選考にあたっては、本人の適性や資質、能力以外の事項で採否を決定すること(=就職差別)は“公正な採用選考”の面で問題があるとされているが、このような就職差別につながるおそれのある、不適切な質問をされた経験がある方はどの程度いるのだろうか。《本人に責任のない事項》を把握しようとする質問について「聞かれた」割合は、「本籍・出生地に関すること」で34.8%、「家族に関すること(家族の職業、続柄、健康、地位、学歴、収入、資産など)」で40.1%となった。《本来自由であるべき事項(思想信条に籍わること)》を把握しようとする質問について「聞かれた」割合は、「人生観、生活信条に関すること(※例:あなたの信条としている言葉は何ですか。など)」で31.2%、「尊敬する人物に関すること(※例:尊敬する人物は誰ですか。など)」で33.1%となった。また、「購読新聞に関すること」10.8%や、「購読雑誌・愛読書に関すること」17.3%は1割台となっている。《男女雇用機会均等法に抵触する可能性がある質問》について「聞かれた」割合は、「交際関係・結婚予定の有無」が14.4%、「結婚・出産後の就業意向」が15.5%となっている。男女別にみると、女性は4人に1人以上が「結婚・出産後の就業意向」を「聞かれた」(27.2%)となっています。
 
■就職活動で得たもの・今後の新卒採用
・「就活で社会人に対する見方が変わった」4割、「就活で家族に感謝する気持ちが強まった」2割強
・「就職活動時期の繰下げ」は反対が3割強で多数派、「ギャップイヤー導入」は賛成が6割弱、「採用活動の通年化」は賛成が5割強、「インターンシップによる採用」は賛成が5割弱で多数派
 就職活動を通じて得たものや自身の変化について聞いたところ、「社会人に対する見方が変わった」が39.8%、「それまで知らなかった業種・職種を知った」が38.1%、「仕事に対する考え方が変わった」が37.4%で続いた。就職活動を通じて、仕事観や社会人観が変化した、職業の視野が広まった、といった変化が上位となった。そのほか、「家族に感謝する気持ちが強くなった」24.2%や「友人に感謝する気持ちが強くなった」12.7%などの周囲の人への感謝の気持ちを抱いたとする回答や、「改めて自分のことがよくわかった」23.3%や「目標・夢を得た」16.3%といった、より自分自身を理解したとする回答、「ビジネスマナーを身に付けた」18.3%や「自分の考え・思いを表現する技術を身に付けた」15.9%など、スキルアップにつながったとする回答が上位に散見された。
 それでは、応募者側からみて、今後、新卒採用がどのように変化して欲しいと考えているのだろうか。
全回答者(1,000名)に、就職活動を取り巻く状況の変化について、賛成か反対かを聞いたところ、《2016年卒からの就職活動時期繰り下げ(説明会開始を3月以降、選考開始を8月以降とする)》では、「賛成」が30.5%で「反対」が34.0%となり、反対意見が賛成意見を上回った。他方、《ギャップイヤー(学校卒業~就職までの間に一定期間の猶予を設けること)の制度化》については、「賛成」57.3%、「反対」12.5%、《企業採用活動の通年化》については「賛成」52.9%、「反対」12.4%となり、賛成が過半数となった。就職活動が学業に与える影響を緩和するためのこれらの取り組みについて、応募者側からは、採用時期を後ろ倒しにすることでなく、ギャップイヤー導入による猶予期間の設置や、通年採用実施による選考時期の分散が求められているようだ。また、《インターンシップによる採用選考》については、「賛成」が47.2%で「反対」が21.6%と、賛成が多数派となった。
 
■調査概要
調査タイトル:就職活動に関する調査
調査対象:ネットエイジアリサーチのモバイルモニター会員を母集団とする20歳~25歳の男女で、就職活動の経験がある最終学年の大学生・院生、または、この4月から就職した社会人1年生
調査期間:2014年4月28日~2014年5月7日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:1,000サンプル(有効回答から男女×就活生・社会人1年生が均等になるように抽出)(内訳)就活生 男女各250名、社会人1年生 男女各250名
実施機関:ネットエイジア株式会社
※グラフを含む詳細:★こちら
日本労働組合総連合会

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このページは、asiabizが2014年6月30日 01:00に書いたブログ記事です。

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